映画メモ・すきな映画

「Filmarks」に書いていた映画の感想に、いろいろ追記。

 ネタバレなしで純粋に思った事。まとめそのいち。

 

登場人物の心の動きを観ていて、自分の抱えるなにかが晴れるような、

観終えたときに、心が軽くなった、穏やかになった作品。

 

 

  食わず嫌いってよくない!

 日本版の宣伝文やあらすじから、よくある「ライトな青春恋愛もの」だと思って避けていました。

 ぜんぜん違いました。ごめんなさい。

 

 想像していたよりずっと複雑で、登場人物それぞれが、心の内に「何か」を抱えていて。全員に共感できた。

 若いからこその危うさとか、傷だらけの感じが描かれてる。

 

 観たあと、何だかすっきりとした、心地良い気持ちが残った。

 映像としても出てくるけど、冬の綺麗な雪の中を歩くような。

 

 エマ・ワトソンがベリーショートで、ちょっとクレイジーな女の子を演じているのが可愛い!
 そしてエズラ・ミラーが、言うまでもなく最高。

 

 

  19歳という微妙な年齢をさまよう一人の「少女」が、「おとなの女性」になるまでを描いた、奥深いドラマ映画。
 ファッション、映像、音楽、主人公、ぜんぶ好み!大好き!お洒落!

 

 "I feel so special when I'm with him"

 「彼といると、とても特別な気分になるの」

 などなど、物語の端々にある台詞が心に染みる。

 

 お父さんと娘の愛情が描かれているのが涙腺にきました。

 主人公の苦しみ、つらさ、あらゆる感情に共感できる。


 現代のブログやSNS、「Ask Me Anything(○○だけど質問ある?)」文化がよく表現されてる。


 ラストシーンは、彼女がすべてを断ち切って自立した/大人になった、という「希望」を示しているのかな、と。

 

 

 「余命わずかな“自分”の幸せために何をするか?」ではなくて、

「残していく‟周りの人々”の幸せのために何ができるか?」という映画。

 

 余命があとわずかだからといって、劇的なことを主人公がしたり、起きたりするわけではない。
 主人公がリストアップするのは、今からでもできるような、些細なことばかり。

 

 淡々と流れていく作品、だけど、その静かさが心地いい。

 

 

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  ただの御涙頂戴になりかねない設定を、「過剰すぎない」表現で、現実的に、でも美しく描いている。

 「つらい現実」に何度も直面するし、現実の冷たさや厳しさを一切、美化してない。

 だけど、なぜか重たくない。すぐそばに希望がずっとある。

 

 アクション映画に出てきていた、強くて最強なジェット・リーは居なくて。

 彼はただ息子を大事に愛していて、幸せになって欲しくて、そのために全力。

 

 子を心配する親と、親の心子知らずな子ども。
 自立して欲しいけど、不安で心配で、離れたくない親の気持ち。

 

 観終わってみれば、どこにでもある普遍的な親子の物語。

  

 

 

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  危うくて儚げな美しさ。

 主人公の「性に対する無頓着さ」が不安定な感じを出していて、静かなつくりの映像が、心地よくも恐ろしい。

 

 スッキリや共感とは程遠いけど、淡々とした穏やかさのある作品。

 観ているあいだ、ずっと微睡んでいるような。

 

 ラストで、はっと目を覚まさせられる。